
山国の甲州に「海の貝が名物」とは、少々意外な感じがいたします。地形上海に恵まれないため、海産物はすべて駿河の国(静岡県沼津方面)で塩漬けされ、馬の背に揺られて、沼津から御殿場、御坂と中継され運ばれてきました。
当時は順調に運ばれても三日から四日はかかり、当然塩漬けの海産物しか食べられなかったのですが、私共の祖先である六代目湊屋藤右衛門が研究・開発した保存加工技術により、宝暦年間1751年に一子相伝である煮鮑(にあわび)製造の秘伝を完成させ、醤油煮の鮑(あわび)の味を楽しめるようになったのが「煮貝」の起源と言われております。

弊社は、天正五年より海産物問屋として商いを始めました。現在は、山梨県甲府市中央卸売市場場外「新魚町問屋街」にて海産物を中心とした卸売業を行っております。永年培われた海産物問屋としての仕入力を活かしているため、良質の素材を見極める目利きについては絶対の自信と誇りを持っております。
素材の「鮑」は国内産の「活鮑」に限定しております。また、海産物問屋としての情報網と永年の経験を活かし、最も良い状態の「活鮑」を全国各地より仕入れております、この素材の「旬」を見極め、最も美味しい鮮度の良い素材を原料に使用するからこそ、素材本来の旨味と食感を十分に味わうことができる商品となっております。
添加物・保存料は一切使用しておりません。
弊社の製品は、賞味期限が短くなっております。それは、「鮑」を一番おいしく食べていただくために何よりも「食感」を大切にしているからです。この最高の「食感」をお楽しみいただける期間が限られているためにどうしても賞味期限が短くなっております。
万人に受け入れられる味付けでは無いかもしれない古典的な「煮貝」を、代々伝わる秘伝の製法で頑なに守り、江戸時代以前の先人達の「海の幸を山国へ」という想いを現代に伝えたいと考えております。